ワンルームvs一棟アパート|医師が選ぶべき投資物件を徹底比較

ワンルームvs一棟アパート|医師が選ぶべき投資物件を徹底比較

物件選び 2026.02.25 公開 2026.04.14 更新

この記事でわかること

Q. ワンルーム投資と一棟アパート投資の最大の違いは何ですか?
A. 減価償却期間の差が最大の違いです。ワンルームはRC造で法定耐用年数47年のため年間償却費が小さく、築古木造アパートは4年で全額償却できるため節税効果に圧倒的な差が出ます。
Q. 医師にワンルーム投資が向かない理由は?
A. RC造47年償却では年間減価償却費が小さく、最大税率55%の医師にとって節税効果がほぼありません。管理費・修繕積立金の負担も大きく、実質利回りが1〜2%まで低下するケースが多いです。
Q. 一棟木造アパートのリスクにはどのようなものがありますか?
A. 築古物件のため修繕費用の発生、空室リスク、融資審査の厳格化などがあります。ただし複数室からの賃料収入でリスク分散でき、土地という実物資産が残る点はワンルームより有利です。
Q. 3,000万円のワンルームと5,000万円の木造アパート、どちらが節税効果は大きいですか?
A. 同価格帯でも築古木造アパートが圧倒的に有利です。3,500万円の築古木造(建物価格1,050万円)なら4年間の所得圧縮額は1,050万円。ワンルーム(約216万円)の約5倍です。
Q. 一棟アパートは管理が大変ではないですか?
A. 管理会社に委託すれば、多忙な医師でも問題ありません。委託料は家賃収入の5%程度で、入居者対応・修繕手配・家賃回収をすべて任せられます。ワンルームも管理委託するため、手間の差はほぼありません。

ワンルーム投資と一棟アパート投資の違い

ワンルーム投資とは、区分所有のマンション1室を購入して賃貸に出す投資手法です。一方、一棟アパート投資とは、建物全体を購入して複数の部屋を賃貸する投資手法を指します。

医師の間では「まずはワンルームから」という営業トークが根強いですが、税率55%(所得税45%+住民税10%)の医師にとって、どちらが本当に有利なのでしょうか。結論から言えば、節税効果・収益性・リスク分散のいずれにおいても、築古木造アパートが優位 です。

ワンルーム投資でカモにされる医師の手口でも解説していますが、新築ワンルームの営業には多くの落とし穴があります。本記事では、両者を数字で客観的に比較します。

7つの視点で徹底比較

以下の表で、ワンルームマンション(RC造)と一棟木造アパート(築22年超)を主要な7項目で比較します。

比較項目ワンルーム(RC造)一棟木造アパート(築22年超)
構造RC(鉄筋コンクリート)木造
法定耐用年数47年(耐用年数省令)22年→簡便法で4年(所得税法施行令第129条)
償却期間47年(築古でも最短9年)4年
表面利回り3〜5%8〜15%
実質利回り1〜2%5〜10%
管理の手間管理組合に依存管理会社に委託可能
空室リスク1室のため0か100複数室で分散
出口戦略値下がりリスク大土地値が残る
建物比率70〜85%20〜40%
月々の持ち出し△2〜3万円プラス収支も可能

構造による償却期間の違いは構造別償却期間比較で詳しく解説しています。

減価償却の決定的な差

医師が不動産投資で最も重視すべきは、減価償却による節税効果 です。ここに両者の最大の差があります。

具体的なシミュレーション

ケースA:新築ワンルーム(RC造)

  • 物件価格:3,000万円
  • 建物価格:2,550万円(建物比率85%)
  • 法定耐用年数:47年
  • 年間償却費:約54万円

ケースB:築古木造アパート

  • 物件価格:3,500万円
  • 建物価格:1,050万円(建物比率30%)
  • 簡便法耐用年数:4年
  • 年間償却費:約263万円
項目ワンルーム(RC造)築古木造アパート
年間の所得圧縮額54万円263万円
4年間の所得圧縮額216万円1,050万円

同価格帯の物件でも、築古木造アパートの所得圧縮額はワンルームの 約5倍 です。税率が高いほど実際の節税額も大きくなるため、高所得の医師にこそ差が出ます。

建物比率の重要性の記事で解説している通り、木造アパートは建物比率が高くなりやすく、償却メリットがさらに大きくなります。4年償却の計算方法については4年償却とは?基本の仕組みを徹底解説をご参照ください。

ワンルーム投資の3大デメリット

1. サブリース契約の罠

ワンルーム投資ではサブリース契約がセットで提案されるケースが大半です。「家賃保証」と聞こえは良いですが、2年ごとの賃料見直しで減額されるのが通常です。新築プレミアムが剥落する5年目以降、家賃は10〜20%下落するのが一般的です。

手出し2万円のトリックで解説している通り、営業トークの「月々2万円の手出しだけ」は、管理費・修繕積立金・固定資産税を含めた実態とは大きくかけ離れています。

2. 管理費・修繕積立金の負担

ワンルームマンションでは管理費と修繕積立金が毎月発生します。新築時は月1〜1.5万円でも、築10年を超えると修繕積立金の値上げが始まり、月2〜3万円に増加します。この負担は管理組合で決定されるため、オーナーの意思では削減できません。

3. RC造47年償却の非効率

RC造の法定耐用年数は47年です(国税庁「中古資産の耐用年数 No.5404」参照)。仮に築20年の中古ワンルーム(3,000万円・建物比率85%=2,550万円)を購入しても、簡便法で(47−20)+20×20%=31年。年間償却費は2,550万円÷31年=約82万円に過ぎません。税率50%の医師でも年間わずか41万円の節税効果です。

一棟木造アパートの優位性

複数室によるリスク分散

一棟アパートは6〜10室を一括で所有するため、1室が空いても残りの部屋から家賃収入が得られます。ワンルームは1室しかないため、空室になると収入はゼロで、ローン返済だけが残ります。

例えば8室のアパートで1室が空室になった場合の稼働率は87.5%。家賃収入の大部分は維持されます。

土地という資産価値

一棟アパートには土地が付いてきます。建物は経年で価値が下がりますが、土地は減価しません。4年で建物を全額償却した後も、土地の価値は残り続けます。売却時にも土地値をベースに価格形成されるため、出口戦略が立てやすいのが特徴です。

物件選びの5大基準でも解説していますが、土地値に対する建物価格の割合は投資判断の重要な指標です。

高い利回り

築古木造アパートは表面利回り8〜15%の物件が多く、実質利回りでも5〜10%を確保できます。ワンルームの実質利回り1〜2%と比較すると、キャッシュフローの差は歴然です。

利回りの見方については利回りと立地のバランスで詳しく解説しています。

なぜ医師こそ一棟アパートを選ぶべきか

医師が一棟木造アパートを選ぶべき理由は、税率の高さを最大限に活かせるからです。

項目ワンルーム(RC47年)築古木造(4年)
年間の所得圧縮額54万円263万円
4年間の所得圧縮額216万円1,050万円

※建物価格1,050万円(木造4年)、建物価格2,550万円(RC47年)で試算

年収が高いほど所得税率も高くなるため、同じ所得圧縮額でも実際の節税額は大きくなります。年収2,000万円(税率約50%)の医師なら、築古木造の4年間で約525万円の税負担軽減になります。

医師のための4年償却活用法では、勤務医・開業医それぞれに適した具体的なスキームを解説しています。

まとめ

  • ワンルーム(RC造)は償却期間47年で、年間償却費がわずか54万円。医師の節税には不向き
  • 築古木造アパート(4年償却)は同価格帯でも年間約263万円の所得圧縮で、ワンルームの約5倍
  • 一棟アパートは複数室でリスク分散でき、土地値が出口戦略の安全弁になる
  • ワンルームはサブリース・管理費・修繕積立金の負担が重く、実質利回りは1〜2%に低下
  • 税率50%超の医師こそ、4年償却の築古木造アパートで高い節税効果を得るべき

関連記事

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の税務上の助言ではありません。税制は法令改正や国税庁の通達等により取扱いが変更される場合があります。具体的な税務判断については、必ず税理士等の専門家にご相談ください。

4年償却を、あなたの数字でシミュレーション

年収と物件条件を入れるだけで、節税から売却時の手取りまで試算できます。条件に合う物件のリクエストもこちらから(売り込みはしません)。

シミュレーターで試算する

この記事をシェアする

関連記事