この記事でわかること

Q. 減価償却はいつから始まりますか?
A. 事業供用日(実際に賃貸事業に使い始めた日)から開始します。売買契約日や引渡日ではなく、入居者に貸し出せる状態になった日が基準です。
Q. 事業供用日と取得日の違いは何ですか?
A. 取得日は所有権が移転した日(引渡日)、事業供用日は実際に事業で使い始めた日です。減価償却は事業供用日から計算します。
Q. 初年度の償却費は月割計算ですか?
A. はい。初年度は事業供用月から12月までの月数で按分します。例えば7月に事業供用なら、年間償却費×6/12が初年度の償却費です。
Q. 償却開始を遅らせるメリットはありますか?
A. 基本的にありません。早く償却を開始した方が、早期に節税効果を得られます。ただし、所得が低い年は翌年に繰り越すことも検討できます。
Q. オーナーチェンジ物件はいつから償却開始?
A. 引渡日が事業供用日になります。既に入居者がいるため、所有権移転と同時に賃貸事業を開始したとみなされます。
減価償却の開始時期|事業供用日と取得日の違い
4年償却の基礎 公開: 2025.01.23

減価償却の開始時期|事業供用日と取得日の違い

減価償却の開始タイミング

減価償却は「事業供用日」から開始します。

事業供用日とは、建物を実際に賃貸事業に使い始めた日のことです。売買契約日や引渡日ではありません。

ポイント:

  • 空室物件:入居者募集を開始し、貸し出せる状態になった日
  • オーナーチェンジ物件:引渡日(既に事業用として使われている)

取得日と事業供用日の違い

日付の種類意味減価償却との関係
契約日売買契約を締結した日関係なし
取得日(引渡日)所有権が移転した日譲渡所得の起算点
事業供用日事業に使い始めた日減価償却の開始日

不動産投資では、引渡日と事業供用日が同じになることが多いですが、リノベーション工事を行う場合などは異なります。

月割計算のルール

初年度の減価償却費は、事業供用月から12月までの月数で按分します。

計算式:

初年度償却費 = 年間償却費 × (事業供用月から12月の月数)÷ 12

例:7月に事業供用、年間償却費1,200万円の場合

初年度償却費 = 1,200万円 × 6/12 = 600万円

事業供用月の考え方

事業供用日が月の途中でも、その月全体を1ヶ月としてカウントします。

例:

  • 7月15日に事業供用 → 7月から12月で6ヶ月分
  • 7月1日に事業供用 → 7月から12月で6ヶ月分
  • 6月30日に事業供用 → 6月から12月で7ヶ月分

月初に引渡しを受けても月末でも、同じ月であれば償却月数は変わりません。

初年度の償却を最大化するタイミング

年初(1月)に事業供用すれば、初年度から12ヶ月分のフル償却が可能です。

償却月数と初年度償却費の比較(年間1,200万円の場合):

事業供用月償却月数初年度償却費
1月12ヶ月1,200万円
4月9ヶ月900万円
7月6ヶ月600万円
10月3ヶ月300万円
12月1ヶ月100万円

年末に購入すると初年度の償却が1ヶ月分しかなく、節税効果が小さくなります。

オーナーチェンジ物件の場合

既に入居者がいるオーナーチェンジ物件は、引渡日が事業供用日になります。

前オーナーが賃貸事業を行っていた建物を引き継ぐため、引渡しと同時に事業を開始したとみなされます。

工事や準備期間が不要なため、タイミングの計画が立てやすいメリットがあります。

リノベーション工事がある場合

空室物件を購入してリノベーション工事を行う場合、工事完了後が事業供用日になります。

例:

  • 4月1日:物件引渡し(取得日)
  • 5月31日:リノベーション工事完了
  • 6月1日:入居者募集開始(事業供用日)

この場合、減価償却は6月から開始です。

まとめ

  • 減価償却は事業供用日から開始(取得日ではない)
  • 初年度は月割計算で、事業供用月からカウント
  • 年初に事業供用すればフル償却が可能
  • オーナーチェンジ物件は引渡日=事業供用日

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