4年償却の基礎 公開: 2025.01.23
土地・建物の按分計算|節税効果を最大化する方法
土地建物按分の重要性
不動産を購入する際、総額のうち「建物」と「土地」にいくら配分するかで節税効果が大きく変わります。
理由はシンプルです。減価償却できるのは建物だけで、土地は償却できません。
例:1億円の築古木造アパートの場合
| 按分パターン | 建物 | 土地 | 年間償却費(4年) |
|---|---|---|---|
| 建物70% | 7,000万円 | 3,000万円 | 1,750万円 |
| 建物50% | 5,000万円 | 5,000万円 | 1,250万円 |
| 建物30% | 3,000万円 | 7,000万円 | 750万円 |
建物比率が高いほど、年間の償却費が増え、節税効果が大きくなります。
按分計算の方法
1. 固定資産税評価額による按分(最も一般的)
建物比率 = 建物の固定資産税評価額 ÷ (土地+建物の固定資産税評価額)
メリット:
- 客観的な根拠として税務署に認められやすい
- 評価証明書を取得すれば計算できる
デメリット:
- 築古物件は建物評価が低く計算される傾向
2. 売買契約書に明記する方法
売主と交渉し、契約書に土地○○円、建物○○円と明記します。
メリット:
- 契約書記載額が原則採用される
- 交渉次第で建物比率を高められる
注意点:
- 売主にとっては建物比率が高いと消費税負担増
- 合理的な範囲を超えると否認リスク
3. 不動産鑑定評価を使う方法
不動産鑑定士に依頼して、土地・建物それぞれの価値を評価してもらいます。
メリット:
- 専門家の評価として説得力がある
- 建物の価値を積極的に評価してもらえることも
デメリット:
- 鑑定費用がかかる(30〜50万円程度)
建物比率を高めるポイント
-
購入前に固定資産税評価額を確認
- 売主から評価証明書を取り寄せる
- 建物比率が有利な物件を選ぶ
-
売買契約書での明記を交渉
- 売主が個人なら消費税の影響なし
- 合理的な範囲で建物比率を高める
-
建物価値を裏付ける資料を準備
- 修繕履歴、リノベーション実績
- 建物の状態が良好であることの証明
税務上の注意点
- 固定資産税評価額の比率から著しく乖離した按分は否認リスクあり
- 売主が消費税課税事業者の場合、建物に消費税がかかる
- 否認された場合、追徴課税と延滞税が発生
まとめ
- 建物比率が高いほど減価償却費が増え、節税効果が大きくなる
- 固定資産税評価額による按分が最も一般的で安全
- 売買契約書に明記すれば建物比率を交渉で高められる可能性がある
- 合理的な根拠なく建物比率を高めすぎると税務リスクがある


