物件選び・エリア 公開: 2025.01.23
建物比率の重要性|節税効果を左右するポイント
建物比率とは
建物比率とは、物件購入価格に占める建物価格の割合です。
建物比率 = 建物価格 ÷ 物件価格 × 100
例:1億円の物件
- 建物6,000万円、土地4,000万円 → 建物比率60%
- 建物4,000万円、土地6,000万円 → 建物比率40%
なぜ建物比率が重要か
減価償却できるのは建物部分のみです。土地は償却できません。
建物比率60%の場合(建物6,000万円):
年間償却費 = 6,000万円 ÷ 4年 = 1,500万円
建物比率40%の場合(建物4,000万円):
年間償却費 = 4,000万円 ÷ 4年 = 1,000万円
建物比率20%の差で、年間500万円の償却費の差が生じます。
建物比率が高い物件の特徴
1. 郊外・地方エリア
土地の価値が相対的に低いため、建物比率が高くなります。
| エリア | 建物比率目安 |
|---|---|
| 東京23区 | 30〜50% |
| 首都圏郊外 | 50〜65% |
| 地方都市 | 60〜75% |
2. 敷地面積が小さい物件
土地面積が小さければ、土地価格も低くなり建物比率が上がります。
3. 容積率が高いエリア
同じ土地面積でも、容積率が高ければ大きな建物が建てられ、建物比率が高くなります。
4. 建物の状態が良い物件
適切にメンテナンスされた物件は、固定資産税評価でも建物価値が維持されます。
建物比率の確認方法
1. 固定資産税評価額
土地と建物それぞれの評価額から比率を計算。
2. 売買契約書
契約書に土地・建物の金額が明記されていれば、その比率を採用。
3. 不動産鑑定
専門家に依頼して評価してもらう方法。
建物比率を高める方法
1. 物件選びで高比率を狙う
そもそも建物比率が高い物件を選ぶのが最も確実です。
2. 売買契約書に明記
売主と交渉し、建物価格を高く設定して契約書に明記。
注意点:
- 合理的な範囲を超えると税務リスク
- 売主が消費税課税事業者なら負担増で交渉難
3. 固定資産税評価額以外の根拠を用意
- 建物の良好な状態(修繕履歴)
- 収益性(高い入居率)
- 不動産鑑定評価
建物比率と出口戦略
建物比率だけを追求すると、落とし穴があります。
高建物比率の物件(郊外)の出口リスク:
- 売却時に買い手が限られる
- 価格が下落しやすい
- 融資がつきにくい
4年償却投資では、償却メリットと出口のバランスが重要です。
建物比率と総合判断
| 条件 | 都心・低建物比率 | 郊外・高建物比率 |
|---|---|---|
| 建物比率 | 40%程度 | 65%程度 |
| 利回り | 低い(6〜8%) | 高い(10〜13%) |
| 償却効果 | 低め | 高め |
| 売却容易性 | 高い | 低い |
| 空室リスク | 低い | 高い |
結論: 建物比率だけでなく、出口・空室リスク・融資を総合的に判断してください。
建物比率の試算例
同じ1億円の物件を比較:
| 項目 | 都心物件 | 郊外物件 |
|---|---|---|
| 価格 | 1億円 | 1億円 |
| 建物比率 | 40% | 65% |
| 建物価格 | 4,000万円 | 6,500万円 |
| 年間償却費 | 1,000万円 | 1,625万円 |
| 4年間節税(税率50%) | 2,000万円 | 3,250万円 |
郊外物件の方が1,250万円多く節税できますが、売却時のリスクも考慮が必要です。
まとめ
- 建物比率が高いほど減価償却費が増え節税効果大
- 郊外・地方は建物比率が高い傾向
- 契約書明記で比率を高められる可能性あり
- 出口戦略も含めた総合判断が重要


