デッドクロス対策|償却切れ後の戦略的売却タイミング
4年償却の基礎 2026.02.23 公開 2026.04.14 更新
この記事でわかること
Q. デッドクロスとは何ですか?
A. 減価償却費よりもローン元金返済額が上回り、帳簿上は黒字なのに手元キャッシュが減少する状態です。4年償却終了後に発生しやすい現象です。
Q. デッドクロスはいつ発生しますか?
A. 築古木造アパートの4年償却では、5年目から発生します。償却費がゼロになり、家賃収入がそのまま課税対象になるためです。
Q. デッドクロスを避ける方法はありますか?
A. 完全に避けることは難しいですが、売却タイミングを設計する、新たな物件を購入して償却費を補充する、法人の繰越欠損金を活用するなどの対策があります。
Q. 売却タイミングはいつが最適ですか?
A. 長期譲渡所得が適用される6年目の1月1日以降が最適です。5年目は償却なしで耐え、6年目に売却するスケジュールを購入時点で設計しておきましょう。
Q. 繰越欠損金とは何ですか?
A. 法人の過去の赤字を将来の黒字と相殺できる制度です。最大10年間繰り越せるため、償却期間中の赤字を5年目以降の利益と相殺することが可能です。
デッドクロスとは
デッドクロスとは、帳簿上の経費(減価償却費)よりも実際の支出(ローン元金返済)が上回る状態です。
築古木造アパートの場合、4年で償却が終了すると急にこの状態に陥ります。
なぜキャッシュフローが悪化するのか
償却期間中(1〜4年目):
- 家賃収入:500万円
- 減価償却費:▲1,250万円
- 帳簿上:赤字(税金ゼロ)
- 手元:キャッシュが残る
償却終了後(5年目〜):
- 家賃収入:500万円
- 減価償却費:ゼロ
- 帳簿上:黒字(税金発生)
- 手元:税金分だけキャッシュアウト
家賃収入は変わらないのに、税金が発生してキャッシュフローが悪化する。これがデッドクロスの正体です。
対策1:売却タイミングの設計
最もシンプルな対策は、デッドクロス前後で売却することです。
- 4年目終了時点で含み益があれば5年目に入って即売却準備
- 6年目の1月1日以降(長期譲渡所得適用後。租税特別措置法第31条、税率約20%)に売却実行
購入時点で「いつ売るか」を決めておくことが重要です。
対策2:次の物件を購入
売却せずに保有を続けるなら、新たな築古木造を購入して償却費を補充する方法があります。
ただし、物件を増やし続けることになり、管理の手間と融資枠の問題が生じます。出口のない自転車操業にならないよう注意が必要です。
対策3:法人での繰越欠損金活用
法人所有の場合、過去の赤字(欠損金)を最大10年間繰り越せます(法人税法第57条)。償却期間中に積み上げた繰越欠損金で、5年目以降の利益を相殺する戦略も有効です。
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本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の税務上の助言ではありません。税制は法令改正や国税庁の通達等により取扱いが変更される場合があります。具体的な税務判断については、必ず税理士等の専門家にご相談ください。
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