融資・資金計画 公開: 2025.01.15
金利タイプの選び方|固定・変動のメリット比較
金利タイプとは
不動産投資ローンの金利タイプは、大きく固定金利と変動金利の2種類があります。
どちらを選ぶかによって、総返済額やリスクが大きく変わるため、慎重に検討する必要があります。
固定金利の特徴
仕組み
借入期間を通じて金利が変わらないタイプです。一部、当初3年・5年・10年のみ固定の「期間固定」タイプもあります。
メリット
| メリット | 説明 |
|---|---|
| 返済額が確定 | 毎月の返済額が変わらず計画が立てやすい |
| 金利上昇リスクなし | 市場金利が上がっても影響を受けない |
| 安心感 | 将来の不確実性を排除できる |
デメリット
| デメリット | 説明 |
|---|---|
| 金利が高め | 変動金利より0.5〜1.0%程度高い |
| 金利低下の恩恵なし | 市場金利が下がっても返済額は同じ |
| 繰上返済手数料 | 早期返済時に手数料がかかることが多い |
固定金利が向いている人
- 長期保有(10年以上)を予定している
- 返済計画を確定させたい
- 金利変動リスクを取りたくない
変動金利の特徴
仕組み
市場金利(短期プライムレート等)に連動して、定期的(通常6ヶ月ごと)に金利が見直されるタイプです。
メリット
| メリット | 説明 |
|---|---|
| 金利が低い | 固定金利より0.5〜1.0%程度低い |
| 金利低下時に有利 | 市場金利が下がれば返済額も減少 |
| 繰上返済しやすい | 手数料が無料または安いことが多い |
デメリット
| デメリット | 説明 |
|---|---|
| 金利上昇リスク | 市場金利が上がると返済額増加 |
| 将来が不確定 | 総返済額が読めない |
| 返済困難リスク | 大幅な金利上昇時に返済が厳しくなる |
変動金利が向いている人
- 短期(5年程度)で売却予定
- 金利上昇リスクを許容できる
- 繰上返済を積極的に行う予定
金利タイプ別シミュレーション
条件設定
- 借入額:4,000万円
- 融資期間:20年
| 項目 | 固定金利(2.5%) | 変動金利(1.8%) |
|---|---|---|
| 月々返済額 | 21.2万円 | 19.8万円 |
| 年間返済額 | 254万円 | 238万円 |
| 総返済額 | 5,080万円 | 4,752万円 |
| 差額 | - | ▲328万円 |
※変動金利が20年間変わらない前提での比較
金利上昇シミュレーション
変動金利が5年後に1.0%上昇した場合:
| 期間 | 金利 | 月々返済額 |
|---|---|---|
| 1〜5年目 | 1.8% | 19.8万円 |
| 6〜20年目 | 2.8% | 22.1万円 |
総返済額:約5,150万円(固定とほぼ同等)
築古物件投資での金利選択
4年償却投資の場合
| 投資戦略 | 推奨金利タイプ | 理由 |
|---|---|---|
| 5年で売却 | 変動金利 | 短期なら金利上昇リスク限定的 |
| 長期保有 | 固定金利 | 償却後の収支安定が重要 |
| 複数棟購入 | ミックス | リスク分散 |
判断のポイント
- 保有期間:5年以内なら変動、10年以上なら固定が基本
- 金利見通し:上昇局面では固定、低金利継続なら変動
- キャッシュフロー余力:余裕があれば変動でリスク許容
- 繰上返済計画:積極的に返済するなら変動が有利
金利交渉のコツ
交渉可能な項目
- 金利水準(0.1〜0.3%程度の引き下げ余地)
- 期間固定の年数
- 繰上返済手数料
交渉を有利に進めるポイント
- 複数行に相談:競争原理を働かせる
- 属性のアピール:安定収入、資産状況を説明
- 取引実績:既存取引があれば活用
- タイミング:金融機関の決算期(3月・9月)前が狙い目
まとめ
- 固定金利は返済額確定・安心感、変動金利は低金利・柔軟性が特徴
- 短期売却なら変動金利、長期保有なら固定金利が基本
- 4年償却投資は出口戦略に合わせて金利タイプを選択
- 金利は交渉次第で引き下げ可能、複数行に相談を
- 変動金利を選ぶ場合は金利上昇シミュレーションを必ず実施
金利タイプの選択は総返済額に大きく影響します。投資戦略に合わせて慎重に判断しましょう。


