税務・確定申告 公開: 2025.01.15
税務調査への備え|帳簿・書類の保存ルール
税務調査とは
税務調査とは、税務署が納税者の申告内容が正しいか確認する調査のことです。
不動産投資を行う場合、適切な帳簿管理と書類保存が重要です。
帳簿・書類の保存期間
青色申告の場合
| 書類の種類 | 保存期間 |
|---|---|
| 仕訳帳、総勘定元帳 | 7年 |
| 決算書類 | 7年 |
| 現金出納帳、売掛帳 | 7年 |
| 領収書、請求書 | 7年 |
| 契約書、見積書 | 7年 |
| その他の書類 | 5年 |
白色申告の場合
| 書類の種類 | 保存期間 |
|---|---|
| 収入・経費の記録 | 5年 |
| 領収書、請求書 | 5年 |
保存すべき書類一覧
収入関係
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 賃貸借契約書 | 家賃収入の根拠 |
| 入金明細 | 家賃の入金記録 |
| 礼金・更新料の記録 | 一時収入の根拠 |
経費関係
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 領収書 | 経費支出の証拠 |
| 請求書 | 支払い内容の確認 |
| 通帳のコピー | 入出金の記録 |
| クレジットカード明細 | カード払いの記録 |
物件関係
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 売買契約書 | 取得価格の証拠 |
| 登記事項証明書 | 所有権の確認 |
| 固定資産税評価証明書 | 土地建物按分の根拠 |
| 修繕履歴 | 修繕費の根拠 |
融資関係
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 金銭消費貸借契約書 | 借入条件の確認 |
| 返済予定表 | 元本・利子の内訳 |
| 返済明細 | 実際の返済記録 |
税務調査で指摘されやすいポイント
1. 減価償却の計算
| 指摘ポイント | 内容 |
|---|---|
| 土地建物の按分 | 按分根拠は適切か |
| 耐用年数の適用 | 簡便法の計算は正しいか |
| 償却開始時期 | 事業供用日は正確か |
2. 修繕費と資本的支出
| 指摘ポイント | 内容 |
|---|---|
| 区分の適切さ | 修繕費に計上すべきでない支出はないか |
| 20万円基準 | 形式的に分割していないか |
3. 借入金利子
| 指摘ポイント | 内容 |
|---|---|
| 土地利子の除外 | 損益通算から正しく除外しているか |
| 按分計算 | 土地建物の按分は適切か |
4. 私的経費の混入
| 指摘ポイント | 内容 |
|---|---|
| 交通費 | 私的な移動を含んでいないか |
| 通信費 | 私用分を按分しているか |
| 交際費 | 業務と無関係な支出はないか |
税務調査の流れ
事前通知
税務調査の前に、原則として税務署から電話で連絡があります。
通知内容:
- 調査日時
- 調査場所
- 調査対象期間
- 準備すべき書類
当日の流れ
調査官が来訪
↓
概況の聴取(事業内容、取引状況など)
↓
帳簿・書類の確認
↓
質問・確認
↓
指摘事項の説明
↓
修正申告の要否検討
調査後の対応
| 結果 | 対応 |
|---|---|
| 是認(問題なし) | 特に対応不要 |
| 修正申告の勧奨 | 指摘内容を検討し、修正申告 |
| 更正処分 | 税務署が税額を決定 |
指摘された場合のペナルティ
過少申告加算税
| 状況 | 税率 |
|---|---|
| 通常の過少申告 | 10% |
| 50万円超の部分 | 15% |
重加算税
| 状況 | 税率 |
|---|---|
| 仮装・隠蔽(申告あり) | 35% |
| 仮装・隠蔽(無申告) | 40% |
延滞税
納付期限から実際の納付日までの期間に応じて、年率2.4〜8.7%程度。
税務調査への備え
日常的に行うこと
- 正確な記帳:収入・経費を漏れなく記録
- 領収書の保管:支出の証拠を整理して保管
- 按分の記録:按分の根拠を文書化
- 疑問点は税理士に相談:判断に迷ったら専門家へ
調査通知を受けたら
- 税理士に連絡:顧問税理士がいれば同席を依頼
- 書類の準備:指定された書類を整理
- 内容の確認:過去の申告内容を確認
- 不安な点を整理:指摘されそうな点を事前に検討
まとめ
- 帳簿・領収書は7年間保存が基本
- 減価償却、修繕費、借入金利子が指摘されやすい
- 私的経費の混入は要注意
- 税務調査は事前通知が原則
- 日頃から正確な記帳と書類保管を心がける
- 顧問税理士がいると調査時も安心
適切な帳簿管理と書類保存で、税務調査に備えましょう。


